テーマ館「ねっこ」 テーマ館

画像: テーマ館 / 2027年国際園芸博覧会協会 (公式サイトからの引用) via 出展者公式サイト

出展確定

テーマ館「ねっこ」

GREEN×EXPO協会(公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会)

テーマ
全ての生命はつながっている。植物を中心に
見どころ
  • 森のプロローグからZONE1〜4、森のエピローグまで6ゾーン構成。植物の知られざる能力と生命のつながりをたどる
  • ZONE1「地下の森」で、津波に耐えた陸前高田市「奇跡の一本松」の実物の根を、菌糸ネットワークの演出の中で展示
  • ZONE2は高さ5mを超える照葉樹林などを集めた巨大な屋内植栽。ラフレシアなどの実物大模型も登場
  • 配布される種入りの再生紙「シードペーパー®」を育てて写真を投稿すると、シンボルツリー「きぼうの樹」が育つ
  • 隈研吾建築都市設計事務所がデザイン監修した木造建築。CLTを不規則な角度で組み、施工は大林組が統括
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テーマ館「ねっこ」は、GREEN×EXPO協会が自ら運営する主催者展示の中核施設だ。コンセプトは「全ての生命はつながっている。植物を中心に」。地球の生物量の8割以上を占める植物の知られざる能力と生命同士のつながりを、最新の科学的知見にもとづくアート&エンターテインメントで見せ、NbS(Nature-based Solutions=自然の力で社会や環境の課題を解く考え方)に基づく行動の変化を促す。

愛称「ねっこ」は、2026年6月5日〜26日の一般公募(テーマ館・園芸文化館・屋内出展施設の3施設合計で3,611件の応募)から選ばれ、9月15日に発表された。コンセプトから植物の「根っこ」を連想したことに加え、建物が植物の形や構造の合理性を建築に取り入れている点も由来になっている。

見どころ・展示内容

展示は6つのゾーンで構成される(2026年9月15日の協会発表とテーマ館公式サイト)。

  • 森のプロローグ: コンセプトムービーで来場者を迎え、これから始まる展示のテーマを伝える。
  • ZONE1 地下の森: 植物の根と菌類の菌糸がつくる地下のネットワークを、プロジェクションマッピングなどの音と光と映像、実物を使った演出で表現する。東日本大震災の津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」の実物の根を借り受け、演出に組み込んで展示する。
  • ZONE2 環世界の森: 生きものごとに異なる知覚の世界(環世界)を手がかりに、植物が匂いや色で発するシグナルを可視化する。ガジュマルや高さ5mを超える照葉樹林など、中米の熱帯雨林から日本の照葉樹林までの植物を集めた巨大な屋内植栽エリアが出現する。現地から持ち込めない寄生植物のラフレシアなどは、3Dスキャンも使った精巧な実物大模型で登場する。植物の「感覚」と「時間軸」を映像で見せる「環世界シアター」もある。
  • ZONE3 気づきの森: 身近なのに絶滅などの危機にある植物を、見て・触れる体験で伝える3エリア構成の展示(例えば街でよく見るイチョウも、野生のものは絶滅危惧種とされる)。屋外の「未来に残したい植物園」では、植栽の中の二次元コードをスマートフォンなどで読み取り、植物の図鑑を集めるスタンプラリーのような体験ができる。
  • ZONE4 つながりの森: 巨大な本の中の「恵みのトンネル」を歩き、衣食住から薬や癒やしまで、人が植物から受けてきた恵みをたどる。同じ本が地球環境の限界(プラネタリー・バウンダリー)に迫る現状を映し出し、NbSの取り組みや新しい技術を紹介する。最後に、来場者がシードペーパー®から育てた草花の写真でつくるシンボルツリー「きぼうの樹」を大画面で展示する。
  • 森のエピローグ: 津波の跡に一斉に咲いた絶滅危惧種ミズアオイや、千葉市の遺跡で見つかった約2,000年前の種から咲いた古代ハス(オオガハス)を紹介し、来場者への最後のメッセージにつなげる。

参加型の「きぼうの樹」とシードペーパー®

テーマ館は来場者に、植物の種を漉き込んだ再生紙「シードペーパー®」を配る。育つ様子を撮って専用サイトに投稿すると、写真が「きぼうの樹」の一部になり、投稿が多いほど樹が育つ。投稿は開幕前の2026年7月31日から受け付けていて(投稿ごとに「トゥンクトゥンク投稿証明書」がもらえる)、投稿した写真は開幕後にテーマ館で見られる。紙は出展予定の企業・団体から集めたシュレッダーごみが原料で、山梨県身延町の西嶋和紙の職人などが種を漉き込み、印刷や組み立ては障害のある人たちが担う。展示の企画・制作に関わるNHKグローバルメディアサービスのプロデューサーは、これをサーキュラーエコノミー(循環経済)の縮図と説明している。

建物・デザイン

建物は隈研吾建築都市設計事務所がデザイン監修し、環境に配慮した木質材料CLT(直交集成板)による大規模な木造空間になる。同事務所の設計室長によると、出発点は「植物のような建築」という発想。梁を上へ行くほど小さく軽くする「気仙大工」の伝統技法に学び、幹から枝へ軽やかに広がる樹木のような構造を導いた。基礎は室内環境に影響しない範囲で量を抑えて土を地続きに残し、南から北へ抜ける風に合わせて壁柱を並べ、南側の植栽の蒸散で冷えた空気を取り込む自然冷房のような仕組みも取り入れた。

施工は大林組の工事事務所が統括する。基準となる直線(通り芯)がなく、CLTを不規則な角度で組み上げるため、3Dプリンタの模型で組み方を検証し、施工精度は±1ミリ以下を追求しているという(工事事務所長のインタビュー)。

出展者について

テーマ館は、園芸文化館「いろはにわ」、屋内出展施設「はなめぐり」と並ぶ、協会が主体的に運営する3つの展示施設の1つ。展示ディレクターは新領域株式会社の杉山央氏(大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちのあかし」の計画統括ディレクター)で、NHKグループと組んでテレビの平面の表現を空間に解き放つことに挑んだと語る。NHKグローバルメディアサービスのプロデューサーが「植物と人間のつながり」を表す展示の企画・制作を担当し、ZONE3と屋外の「未来に残したい植物園」は、プラチナパートナーの日本生命保険相互会社がテーマ館プロジェクトの協賛として提供する。

これまでの発表

  • 2024年10月1日: 出展者の第一次内定発表会で、テーマ館展示ディレクターの杉山央氏がトークセッションに登壇(協会プレスリリース)
  • 2025年3月19日: 開催2年前の記者発表で展示の方向性を公表。「奇跡の一本松」の根を展示し、植物と菌類が築く土の中のネットワークを紹介すると発表(協会プレスリリース)
  • 2026年3月19日: テーマ館公式サイトを開設。日本生命保険相互会社がテーマ館プロジェクトのプラチナパートナーとして発表される(協会プレスリリース)
  • 2026年4月13日: 制作に関わる人を紹介する「インサイド・ヒーローズ」を開始(設計・施工・映像・シードペーパー®の担当者らが順次登場)
  • 2026年5月: 横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026のGREEN×EXPO 2027ブースでシードペーパー®を配布。以後も各地のイベントで配布
  • 2026年6月5日〜26日: テーマ館など3施設の愛称を一般公募
  • 2026年7月16日: テーマ館の運営スタッフ(案内・誘導・受付・展示解説)の募集を開始(8月31日締切、終了)
  • 2026年7月31日: シードペーパー®の写真投稿(「きぼうの樹」プロジェクト)の受付を開始
  • 2026年9月15日: 愛称「ねっこ」と6ゾーンの展開、日本生命が提供するZONE3と屋外エリアの内容を発表
  • 2026年9月29日: テーマ館公式サイトをリニューアルし、各ゾーンの見どころを詳しく掲載

SNSでの反応

協会は愛称の決定(9月15日)や公式サイトのリニューアル(9月29日)を公式に告知している。X(旧Twitter)では、9月15日の愛称決定を伝える投稿が多く、6つのゾーン構成や「奇跡の一本松」の根の展示に注目する声が見られる(2026年10月時点)。

行く前に知っておきたいこと

  • 場所: 協会の会場マップ(2026年6月1日版)では、会場北側エリアの東寄り、Kids Villageの東に表示されている。すぐ近くに屋内出展施設があり、さらに南東に園芸文化館がある。
  • 予約: 協会のFAQでは、テーマ館の予約方法は検討中で、決まり次第案内するとしている(2026年10月時点)。観覧予約(来場当日の予約制)の対象施設も未発表。
  • 料金: 物販などを除き、入場チケット以外の観覧費用はかからない(協会FAQ)。
  • 開幕前にできること: シードペーパー®は開幕前のイベントでも配られている。2026年10月10日〜12日には、おおさか都市緑化フェア2026、EXPO2025 Futures Tour 東京会場、「1st Anniversary EXPO 2025」(大阪)のGREEN×EXPO 2027ブースで、アンケートやクイズに答えた先着の人に配布する予定(テーマ館公式サイト)。育てた写真を投稿すれば「きぼうの樹」づくりに参加できる。
  • 未発表のこと: 所要時間、子ども向けの企画、バリアフリー対応の詳細(2026年10月時点)。

出典

※展示内容・見どころは公式発表に合わせて随時更新します。

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